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耳鼻咽喉科
まつおか耳鼻咽喉科
〒720-0832
広島県福山市水呑町4446
(ハローズ水呑店正面)
TEL:084-968-0187

クリニック案内

アクセス

  • バス
    トモテツバス
    三新田中央バス停より徒歩1分
    商業高校入口バス停より徒歩5分

医院名
まつおか耳鼻咽喉科
院長
松岡 弘
住所
〒720-0832
広島県福山市水呑町4446
(ハローズ水呑店正面)
診療科目
耳鼻咽喉科
電話番号
084-968-0187

耳疾患 Q&A

みみあか

Q.耳あかについて教えて下さい。

A.耳あかは耳の入り口に近い皮膚から分泌された分泌物が、古くなった皮膚や外から入ってきたチリ・ホコリと混ざり合ったものです。

その働きは
  1. 酸性かつ蛋白分解酵素の作用による殺菌効果
  2. 保湿効果
  3. 昆虫の進入を防ぐ効果が挙げられます。

性状は日本人では乾性(かさかさ)が多く、白人に多い湿性(じゅくじゅく)は20%程度といわれております。通常は自浄作用により新陳代謝の活発な鼓膜周辺部から外へ向かって自然排出されます。
しかし特に幼児、老人、湿性耳あかの人は耳あかが貯まりやすく、耳鳴り・難聴・耳閉感・感染による炎症の原因となることがあるので、適度な耳の清掃は必要となります。

耳あかについて教えて下さい。

Q.耳あかは耳鼻科で取ってもらえるのですか?

A.耳鼻科では専門医が顕微鏡で耳の中を覗きながら、鼓膜や皮膚を傷つけないように細心の注意を払いながら、小さな器械を使って取ります。
耳あかが取れにくい方、子供さんなどについては無理をせずに耳鼻科を受診されることをお勧めします。特に耳あかが貯まりやすい場合は2~3ヶ月で定期的な清掃も必要となります。

Q.自分で耳あかをとる際の注意点について教えて下さい。

A.風呂あがりの適度に皮膚が湿っている状態で綿棒をあまり奥に入れないよう注意して軽めに行って下さい。
耳かき・爪楊枝・マッチ先端は傷が付きやすくお勧めできません。また周囲にぶつかる人がいない事を確認して行って下さい。

めまい

Q.めまいの原因は何ですか?

A.原因として多いのが、耳鼻科疾患である内耳の平衡機能異常です。
よくご存知のメニエール病の他、良性発作性頭位めまい、突発性難聴に伴うめまいなど多くの疾患がこれに含まれます。
その他、頸性めまい、脳疾患(出血、梗塞、腫瘍)によるめまい、高(低)血圧・糖尿病・貧血など内科的めまい、更年期障害、視力障害、原因不明のものなどがあります。

Q.メニエール病とはどんな病気ですか?

A.よくメニエールになったといいますが、メニエール病は多くある耳鼻科領域のめまいのひとつで、詳しい原因は不明ですが、内耳の内リンパ水腫という水ぶくれの状態により、めまい、耳鳴り、難聴(特に患側の低音)を起こす病気です。
発作の間隔は様々ですが、反復することが特徴で、発作を繰り返すうちに難聴が進行していきます。
めまいは重度で、吐気を伴うことが多く、意識障害、言語障害、運動障害などの症状はありません。治療は部屋を暗くして、安静とし、抗めまい剤、安定剤、利尿剤、ステロイド剤など内服治療を行いますが重症なら点滴加療が必要となります。
また無症状の時期もストレス、過労、睡眠不足を避け、規則正しく生活する必要があります。めまいの際は、聴力・めまい検査など耳鼻科特有の検査が必要となりますのでお近くの耳鼻科への受診をお勧めします。

外耳道真菌症

Q.外耳道真菌症とは何ですか?

A.耳の穴より内側で鼓膜の手前までを外耳道と呼びますが、そこに真菌(カビ)が感染を起こし、耳だれ、耳痛、耳かゆみを起こす疾患です。
日常においてもその頻度は低くなく、年齢は乳幼児~高齢者まで幅広く分布しますが特に耳掃除を頻回に行う癖を持つ人に多いと言われております。
治療は顕微鏡下にていねいに耳あか、耳だれを吸引清掃し、消毒や洗浄を行った上で抗真菌薬を使用します。病状が安定するまでは何回も根気よく耳の治療を続ける事が重要です。

急性中耳炎

Q.急性中耳炎はどんな病気ですか、またどんな治療をしますか?

A.風邪をひいた後に鼻・のどの細菌やウイルスが耳管(鼻の奥と中耳を結ぶ管)を通って、鼓膜の奥の中耳という場所に感染し、耳痛、耳だれ、発熱などの症状を起こします。
大人でもなりますが、耳管が短く、水平に近い乳幼児に特に多い傾向があります。
その他に中耳炎にかかりやすい原因として、家族の風邪、寝た姿勢での哺乳、集団保育、鼻すすり、水泳などがあります。
治療は、中耳炎の処置だけでなく、鼻汁をしっかり吸引し、抗生剤を含めた内服を行います。しかし最近は抗生剤の効きにくい耐性菌が問題となっており、重症なものについては、中耳腔に貯まった膿を出すために鼓膜切開が必要となります。

Q.鼓膜切開をして大丈夫ですか?

A.不安なのはごもっともな事だと思います。切開は鼓膜に痛み止めの麻酔をしてその一部に数ミリの穴を開けるのですが、通常数日~1週間で穴は自然閉鎖する事が多くたいていは心配要りません。

Q.鼓膜切開で難聴にならないですか?

A.急性中耳炎で膿貯留がある事の方がむしろ聞こえにくい状態であり切開により聞こえは改善し何より痛みが和らぎます。
また希にある内耳への炎症波及による難聴の悪化を予防する事も出来ます。

Q.鼓膜切開をして中耳炎が癖にならないですか?

A.切開で中耳炎が癖になるという事はありません。

難聴

Q.聞こえのメカニズム、難聴(なんちょう)について教えて下さい。

A.音は空気振動として外耳(耳介、外耳道)→鼓膜→中耳腔内の耳小骨→内耳へ伝わります。
内耳では音が電気信号に変えられ聴神経、脳に伝わり音や言葉として認識されます。
難聴の種類には、1.伝音(でんおん)難聴-耳垢や中耳炎など、2.混合(こんごう)難聴-中耳炎の内耳波及など、3.感音(かんおん)難聴-老人性難聴や突発性難聴などがあります。
伝音難聴の多くや急性感音難聴の初期は治療により聴力回復が期待出来ますが、先天性や除々に進行する老人性の感音難聴では治療効果は期待出来ません。
治癒困難な難聴は程度により補聴器の適応になります。
更に補聴器の効果も期待出来ない重度の感音難聴の一部は人工内耳という手段もあります。

Q.補聴器について教えて下さい。

A.補聴器の形には箱形(ポケット形)、耳かけ形、挿耳形(耳あな形)があります。
方式もアナログとデジタルがあり、また値段も様々です。それぞれ利点・欠点があるため値段も含め一番合ったものを選択します。
装着時期について、決まった聴力基準というのはなく日常での困り具合で決定します。
これから補聴器をお考えの方は耳鼻科を受診し耳垢、中耳炎など耳疾患の有無を確認し、聴力測定を行った上で、信頼できる補聴器業者へ紹介してもらいましょう。

慢性中耳炎

Q.慢性中耳炎とは?

A.急性中耳炎の遷延や外傷で生じた鼓膜穿孔が閉鎖せず残存すると、鼓膜奥の中耳腔が外気にさらされ慢性炎症が持続し時に粘膜が腫れて肉芽(にくげ)を形成します。これが慢性中耳炎です。
症状は耳だれ(風邪や体調不良や穿孔耳に水が入った際に反復しやすい)、難聴(伝音難聴、感音難聴、混合難聴)などがあります。
ちなみに伝音難聴は鼓膜穿孔や鼓膜の肥厚・石灰化(鼓膜が硬くなり弾力性がなくなる事)、耳小骨(鼓膜から内耳に音を伝える3つの骨)の可動性の低下により内耳へ音が伝わりにくくなる状態です。
感音難聴は内耳の蝸牛という音振動を電気信号に変換する器官の機能が炎症によって徐々に低下し起こります。
また伝音難聴と感音難聴が同時にある場合を混合難聴と呼びます。

Q.慢性中耳炎で手術は必要ですか?

A.周囲の骨を壊す特殊な真珠腫性中耳炎では、放置するとめまい、顔面神経麻痺、最悪の場合は髄膜炎を起こしてしまいます。
病状の進行には個人差がありますが、細菌感染により一気に早まる事もあり、基本的には鼓室形成術が必要です。
それに対し慢性化膿性中耳炎では、まず内服、耳処置を行って耳だれをとめる治療を行います。しかし鼓膜に穴が開いたままだと耳だれを反復し、徐々に難聴が進行します。
耳だれ予防や聴力改善などの目的で鼓膜形成術や鼓室形成術が行われる事もあります。

滲出性中耳炎

Q.滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)とはどんな病気ですか?

A.鼻腔と中耳腔(鼓膜の奥の部屋)をつなぐ耳管の機能低下による中耳腔の換気不全や感染、アレルギーなどが原因となり中耳腔に滲出液がたまる状態を言います。
そしてそれが原因で鼓膜や内耳に音を伝える耳小骨の動きが悪くなり難聴を起こします。
子供~大人まで多くの人がなりますが、特に子供では3歳~10歳頃に多く見られ子供の難聴の原因で一番多いものとなります。また急性中耳炎と違い、強い耳痛や発熱を伴いません。

Q.どの様な治療をするのですか?

A.特に子供では、風邪後→急性中耳炎→滲出性中耳炎のケースが多くあり、治癒まで数ヶ月かかる事も稀にあります。
従って急性中耳炎になった場合、治療は中途半端にせず内服や鼻処置・ネブライザー治療を充分行う事が重要です。
滲出性中耳炎の場合でも同じ事が言えます。
その他4~5歳からはゴム球を、小学高学年~中学以降は通気管(金属の細い管)を用いて鼻から耳に空気を通す通気治療を行います。
しばらく以上の治療を行っても効果が得られない時は鼓膜切開(麻酔後、滲出液を抜く処置)、更にはチュービング(切開部にシリコンチューブを置く)も考える必要があります。
ただこの治療で一番大切なのは、根気よく治療を続けるという事です。